学会長の挨拶

伊藤昭男前学会長の後を引き継ぎ、学会長を引き受けることになりました高野伸栄です。
歴代の学会長はじめ、会員の皆さんがこれまで、築きあげてこられた本学会のさらなる発展に、微力ながら努めて参りたいと思います。
さて、コロナもようやく特別扱いせずとも良い病となり、インバウンドも戻りつつある状況です。しかし、観光業界ではコロナ禍で他業種へ移られた方々も多く、人手不足は深刻な問題となっております。観光の世界を多くの人々にとって、魅力的で将来性があり、生涯をかけて、働くに値するものにしていくことは、喫緊の課題といえます。
もとより、北海道は観光資源の宝庫であり、海外を含めた各地から多くの人々が訪れ、さらに、地域の魅力アップ、観光コンテンツのブラッシュアップに向け、必死の努力がなされています。それを個々の努力にとどめず、学会で発表を行うことは大きな意味があります。発表を聞いた人は、大きな刺激を受け、他者の努力を自分の活動への大きなヒントとすることができます。また、発表者は自分たちの活動を俯瞰的に整理することで、次への新たなステップの糧とすることができます。また、これまで長い間に積み上げてこられた膨大な研究成果に触れることにより、これまで考えもしなかった全く新しい発想が生まれるかもしれません。
本学会は観光研究に係わる研究者、行政関係者、観光の実践者さらには地域振興に係わる市民を結集するための場として、設立されたものです。皆様方のお力添えを頂戴し、より多くの人々が本学会へ参加され、北海道における観光のネットワークが強固なものになることは、観光の世界の魅力アップにとって、大きな意義があると思います。何卒よろしくお願い申し上げます。

北海道地域観光学会会長 高野伸栄